聳え立つ、麺

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今日も疲れた。

所用があったので、僕は定時ぴったりに会社を出た。

なんてことはない用事を済ませると、腹が減った。

幸い、良く知ったエリアなので何処に何があるかは分かる。

ふと、いつも並んでいるつけ麺屋に行列がない事に気づいた。

空腹だった僕は特製つけ麺と卵かけご飯の食券を買い、店内に入った。

招かれた席の近くに行くと、店員に麺の量を聞かれた。

ここは同額で麺が盛れるようだ。

店員が説明してくれるが、どうやら外国の方のようでいまいち聞き取れない。

しかし、三合と大盛の二つのキーワードが聞き取れた。

ならば、話は簡単だ。

空腹には大盛りである。

僕は三合と言い、席に着いた。

一体、何gくらいなんだろうか。

だが、同額で増やせるのだ。せいぜい300gか。そう、思い、僕は水を手に取ると、カウンターの張り紙に目がいった。

「三合は約540gです。」

oh………Jesus…………

完全にやってしまった。

気づいた時には、遅く、麺の山が目の前にあった。おまけにトッピングが多いやつにしたのだ。ちっちゃい黒板消しみたいな角煮がついている。

更には、卵かけご飯。完全に蛇足だ。

自分は空いた腹を括り、麺の山に挑んだ。

………美味い、全部、美味い、美味かった…

魚介の旨味の効いたつけ麺。

ホロホロのチャーシュー。

小麦の効いた麺。

卵かけご飯なんて、黄身が醤油でつけてあるやつだった。美味いやつやん。

しかし、いかんせん、多い。

人の説明はわからないなら、ちゃんと聞くべきだ。

たまにしか出ない、せっかちさを恨んだ。

結果、完食はしたが満身創痍だった。

今もお腹タパタパになりながらこの文章を書いている。

もう、暫く、つけ麺は食べなくて良い。

山登りはもう懲り懲りだ。

では、また。