本日はハラグチリサ様ご出演
蛇姫花伝
を拝見してきました。
ずーっと気になっていた劇団であるヅカ★ガールさんの公演にやっと来れました!!
ちなみに貴族席という少し良い席で獲ったのですが(最終的にはいろんなグッズがもらえてめっちゃ得)どうやら前の席確約みたいで。
まあ、前のほうって言っても大きな劇場みたいだし、まぁまぁの距離感だろうなー。と思いながら現場到着。
えー、めっちゃ近い。舞台まで2メートル強あるかなーくらい。おまけにドセンターだ。やばい(語彙力がなくなる)。
実際に始まると演者さん達がめちゃめちゃな迫力で見れる!あと、メイクや衣装をしっかり見ることができる!!さらに、なんかいいにおいする!!という感動体験ができました。
お土産もメインビジュアルを使用したクリアファイルが善劇団作ってほしいくらい良かったり、手拭いが素敵だったり、やはり、逆にお買い得なのでは...となりました。
内容としては生贄という概念にかかわる人の価値観を主軸に置いたお話しだったと思います。
始まる前にパンフレットを拝見していると主宰の飯塚様のご挨拶に「生贄」はその仕組みを変え現在も政治に組み込まれているという言葉がありました。自分はそれに強く共感するとともに、政治だけではなく、社会に全体的に濃い薄いはあるものの存在しているよなと思いました。
「生贄」というとかなり重い言葉に聞こえますが、自分的な解釈では「社会の中で割に合わない役割を演じざるを得ない人」という言葉に置き換えることができると思います。誰かが損をすることで成り立つ社会は正しい社会ではない。然し、その社会が現実であり、どこかで誰かが損をしている事でこの世界は均衡が保たれているという事ができるでしょう。
「生贄」というと命を差し出すというのが念頭に浮かびますが、今回はさらに、「血筋」に人生を生贄に捧げるという意味の「生贄」であったと思います。弥剣ヶ峰の血の呪いの上に生き続けるもの、蛇の呪いの上に生き続けるもの。それさえなければただ生きることもできたであろう人たちの物語であったように思います。自分ではなく、「血筋」として、自分はこうしなければ生きていけない。こう生きていかないといけないという呪いの上に生きている。それは人生を「生贄」にしている以外の何物でもないと思います。
那由多のセリフで自己犠牲とは自己欺瞞であり、最後に残るのは死であるといったセリフがありました。
これは、かなり自分にも刺さるセリフでした。
選ばれる「生贄」と自身が選んだ「生贄」とは意味が異なります。後者は自己犠牲の精神もありますが、陶酔しすぎると自己欺瞞につながってしまうのです。そして最終的には死を選んでしまう。死を選ぶというのは決して肉体的な死だけではないと思います。ラストシーンで咲耶が選んだのは感情の死だったのではないでしょうか。彼は御家の事にはあまり興味はなさそうでしたが、その根底にある呪いを解き明かすために自身の時間を「犠牲」にしました。それはむらさきを救うため。愛するためであったと思います。そのために当主ととしてではなく、一人の人間として自己犠牲を続けました。最後まで、呪いを解くために時間を費やし、最終的には自身の御家まで滅ぼしかねない事実を突き止める。自己欺瞞というと少しかわいそうですが、それは自身がむらさきのためになると思った。いや、思い込んだ行為であったのです。そして、最後までむらさきの幸せを願い、彼女は幸せになりました。でも、その隣に自分はいない。咲耶の最後のほっとしたけど悟ってしまったような、自分の絶望の中に相手の希望があるとわかってしまった。自身の感情の死を選んだような表情は胸がギュッとなりました。
自己犠牲は美しいけど正しくはない。けど、その美しさに救われる、救われてしまうことがある。それは、この世界が決してきれいではなく、それでいてもなお尊い世界であると感じる舞台でした。
さて、推し語りを。
城主様演じる金糸雀はとても愛くるしかったですね!!あと、ハラグチさんはモノトーン系のイメージだったので黄色というかビタミンカラーな感じが新鮮でした。所謂、語り部的な立ち位置のキャラクターでしたが、予言の能力を持っている…もしかしたら、巫女的な力に関係あるのではと思いました!これは創造が膨らみますね!
あと、青海さん!拝見するのは半年ぶりくらいだったのですが、前回はコメディー色が強い場所で拝見したので今回のかっこいい主人公の姿はめっちゃギャップ!!ってなりました。杖を構える姿がかっこよかったです。ブロマイドかっちった。
今回、125分と結構長丁場かな?と思っていましたが本当に面白くて見入っている間に終わってしまいました。あと、キャラクターが個性在りすぎて想像がめっちゃはかどる!そして、生きていくのは大変で時には割に合わないけど、なんか頑張りますか!!となる舞台で素敵な時間を過ごすことができました。また、拝見に行きたいです。
では、また。