サ終の勇者たち 感想

f:id:tomyzk:20230923223359j:image

本日は虚 弔様 ご出演

 

サ終の勇者たち

 

を拝見してきました。

 

新型コロナに感染し、約1か月振りの虚さんの舞台です。本当に楽しみでした。

 

席も限定アイテムのもらえるSR席!!

そして、相変わらず席が前のほう確約されることの特典を忘れて現場につき、最前列であることにびっくりしていました。めっちゃ近い。

 

今回の舞台で感じたことは終末期と締め切りという概念でしょうか。

今回の舞台はいわゆるサービス終了が告げられたRPGの世界。つまりは余命宣告を受けたという事になります。それまでは特に何もせず、ずーっとはじまりの町で飲んだくれていたデニム(主人公)ですがサービス終了を境に魔王討伐に向かいます。なぜ、デニムが酒場で飲んだくれていたか。それは、この世界の主、いわゆる実際にプレイしているプレイヤーに放置されてしまったためでした。特にプレイするわけでもなく、たまにログインしては新作ガチャを引いてみるだけ…自分もアプリゲームでやってしまう結構世の中にあふれている現象ではないでしょうか。この原因として考えられるのは、アプリゲームをプレイする際の自由度、つまりは、いつでもできるから今やらなくていいや、という思考だと思います。そのうちやるから優先度を下げる、これは日常でもよくある光景です。実際には自分がやってみたい分野なのですが、仕事などに追いやられてなんとなく優先度を下げてしまいます。そして、何かと理由をつけてやらなくなってしまう。よくないこととわかっていながら自分もやってしまいます。ですが、もし、いきなりサービス終了(余命)を告げられたらどうでしょうか。誰しも今までやりたかったことを優先させるに違いありません。つまり、人生の締め切りを告げられたから終末期に何をするか。という考えになるのだと思います。今まで冒険の旅に出れなかったデニム達が急に冒険に出れるようになったのも、プレイヤーが締め切り(サービス終了)により優先順位を上げたからでしょう。人間は追いつめられないと自分のやりたいことができない、そんな一面があるかと思います。それが、自己犠牲になってしまう人もいるでしょう。しかしながら、最後こそ自分の人生を生きる事こそ重要である。そしてその先に成し遂げたことが自分の人生の最後のスポットライトになるのではないかと感じました。

さて、虚さん演じるエレナのについても考えてみたいと思います。エレナにとってこの世界は救いがない世界なのかもしれません。村を焼かれ家族と離れ離れになってしまった、これはこの世界から与えられたエレナの役割、つまりはキャラクターデザインです。彼女はこの世界が稼働し続ける限り、この設定、つまりは思考や記憶に悩まされ続けます。彼女の悩みは勇者の冒険が始まったことにより、解決の糸口が見え始めました。しかしながら、彼女が迷い続けた思考の洞窟の先に見えた景色は決して絶景ではなかったのでしょう。望んでいた景色では間違いなくあったのです。しかしながら、それは美しいが悲しい景色でした。その景色は自分がいなくても美しい景色だったのです。自身とその人がいてこそ美しいと思っていた景色にはその人の隣に違う人がいてしまいました。ですが、その景色はその人の幸せというとても尊い景色で、エレナはそれを見守ろうと思ったのではないでしょうか。その景色になるのではなく、その景色を守るために戦う。この世界が終わるまで、彼女は戦い続けることになるのでしょう。ある意味ではサービス終了は彼女が戦いを終える、そのための救いになったのかもしれません。

舞台自体はコミカルで明るい世界かつRPGのあるあるや小ネタが仕組まれていて楽しかったです!!でも、もしあの世界にいるなら最後にはなにを望むだろうなと考えさせられました。

今回は運よく虚さんが最後のカーテンコールの際に挨拶を述べる場面があったのですが、その際に語られた言葉を自分は一生忘れることはないでしょう。

現実もゲームもいつかは終わる日が来ます。終わる日が来るのも思っているより突然です。そのために頑張ることっていうのは決して容易なことではありません。ですが、その日まで生きていれば、突然冒険の旅がはじまり、自分のなすべきことを成すことができる...かもしれません。その時にまで仲間を作り、仲間を大切にしていくことが重要なのかもしれませんね。

また、人生で大事なことを振り返るとき、また、捨ててしまいそうになった時、今日の舞台を思い出したいと思います。

では、また。