『OJISAN'S 4』 感想

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本日ははらぺこペンギン様20周年公演

『OJISAN'S 4』

を鑑賞してきました。

以前、さいつよカフェでお世話になったどんちゃんさんこと宮下真実様が初出演しているということで、興味が湧いたので。

内容も戦うおじさんということでとっても楽しみ!

じぶんは戦うおじさんが大好きなんです。

仮面ライダーWのスカルや、仮面ライダー響鬼裁鬼など、年を経ているヒーローが戦うのが大好きです。

そんなわけで、赤坂のレッドシアターへ。

小劇場をよく見ている自分にとっては大きくてびっくりする劇場でした。

見終わった感想は、、、、、

めちゃくちゃ面白かった!!!超自分好みのお話しだった!!

のです。

お話の概要をざっくり説明すると

とある怪人事件を解決した4人のヒーローたち、その事件を境目に怪人は消え去り、また、ヒーローも何処かへ姿を消してしまった。しかし、また新たな怪人が現れ、20年ぶりにヒーロー達が立ち上がる!!が...全く戦えない。しかも、生活もうまくいかない!!ヒーロー達の戦いは、プライベートはどうなってしまうのか!?!?

という感じです。

かなりギャグ性の高い作品だったんですが、共感したり、そうだよねーーー、と思うことが多かった!

20年って怖いですよね。だって、0歳児が20歳になるのと、20歳が40歳になるのってとがうじゃないですか。

20歳が30歳に(今の自分)なるのだって、あー記憶力が下がったなぁとか、夜ふかし今までよりできないな、とか思うんです。それの倍ですよ!きっと、足腰だって辛いし、疲れだって残りやすい。それなのに仕事や会社の責任だけは大きくなっていく。そんな人がヒーローをもう1回やってくれって言われるんです。

ヒーローって正直無償の愛じゃないですか。正体も知られず、賞賛はされるけど、そこまでってなる。その中で、いい年になった大人がもう一度ヒーローをやることはいかに大変でしょうか。

それだけではありません。物語の中にも出てきましたが、いろんな意味で会社で、家庭で、ヒーローなのです。しかも、そのヒーローでいることは決してかっこいいだけでは務まらない。プライドを捨てなきゃいけないかもしれないし、カッコ悪いことがヒーローでいることの条件かもしれないのです。

僕が一番今回共感したヒーローは神田ミノルでした。いつも頭を下げて、クレームに対応し、ペコペコしてばかり。後輩には舐められる。正直、自分も今でそそういう感じの時があるので見ていてとても感情移入ができました。自分が謝罪して済むならそうしよう。とにかく、謝って謝って、それでも仕事をこなしていく。そういうところがどことなく自分に重なる部分があったのです。

舞台の中で、若いヒーローにお願いして力を貸してもらうために、神田はお願いの極意を説くシーンがあります。自分の中と神田の中で違うのはここだろうなと思ったのです。神田はお願いするためにプライドを捨てることが出来たのです。プライドを捨てること。時に仕事では大事ですが、それがなかなかできないこともあります。自分は後輩に力を借りることは苦手です。自分の仕事を振り分けることを、自分の仕事を放り投げてしまうと思ってしまい、抱え込み、後輩に振り分けるということがなんか精神的にうまくできません。それはプライドを捨てられてないからでしょう。しかし、神田はそれができており、なおかつ、それをすることを己の仕事であると思えていたのです。世の中にはプライドを捨てることはいけないことと思われています。しかしながら、プライドを捨てて、自分の仕事を全うするプライド、そのようなものもあるのではないだろうかと今回の舞台で思うことができました。

自分は今30歳です。40代まであと10年あります。

この10年をどうやって生きようか。

一体どんな形でヒーローになってみようか。

かっこよくなくてもいい。

やれる範囲で、無理のないよう。

まずは自分なりに頑張ってみよう。そんなことを感じる舞台でした。

とにかく、面白くて、大好きな舞台でした!!

では、また。