昨日はひぐちいつ葉さんご出演
MOMOJIRO
を拝見してきました。
築地の劇場……初めて行きます。
広い!大きい!!
近い!!!(B席でした)
リーディカルという朗読+ミュージカルの公演でした。
朗読というとどちらかというと静の舞台だなというイメージですが、それとミュージカルが重なると……めちゃくちゃ元気溢れる舞台でした!!
とにかく見応えがすごい!!
舞台、歌、殺陣!!圧巻でした。
お話の内容としては、本当に大切な事であると思います。
差別や色眼鏡など、いわゆる悪い意味での比較がたくさんある世の中です。しかしながら、それ自体は紡いできた人間の思想の歴史の中にあります。
その時代だけで見れば、それは一枚の薄い層かもしれませんが、徐々に積み重ねられれば、いつか大きな壁になります。
きっと、そんな層が積み重ならないように各時代で取っ払う人間はいたはずです。
ですが、それ以上に層は蓄積したのでしょう。
今回のMOMOJIROを観なければ鬼とはどのような存在か?と聞かれれば悪者と答えるでしょう。
いわゆる、日本の古典的なお話にある勧善懲悪自体は悪い事を許さないという意味では確かに大切です。
しかしながら、さらに大切なのは正義、悪という概念が時代と人によって揺らぎがあるという事であると思います。
決め切った正義はそれ以外を悪として差別に繋がります。これがイジメ、果ては戦争につながるのだと思います。
争いの歴史は差別の熱い壁の歴史であると思います。そして、それは簡単に取り払えるものではありません。戦争の最中、その戦争に異議を唱えた人が非国民と言われるのもそのような事でしょう。
では、そうならないために、もしくは、それを改善するためにどうするべきか。
それがMOMOJIROのお話だったと思います。
桃次郎や金藏のように差別自体が無意味である、もしくは、差別という壁を無効化できる人が大切なのだと考えます。
厚い壁を壊す事は困難です。また、厚い壁を無視するという事は差別の犠牲者を無視することにもなるでしょう。
それを理解した上で壁自体を壊すのではなく、一旦、置いといて。をする事が大事だと思います。
きちんと差別の壁についての議論も行う必要があります。しかしながら、その壁について議論する時、壁を脇に追いやり、腹を割った議論が出来る事が必要なのではないかと思います。
最終的には人々が協力し、壁を作ってきた以上の長い歳月をかけ、壁を砕く事になると思います。それができればきっと明るい未来ができると感じました。
ストーリー自体は小さいお子様でも理解でき、良い意味で明快なお話でした。
そして、生歌が素敵だった。本当に生命力の強さを感じました。
ひぐちさんは皆が言うようにハマり役でしたね!違和感がねぇ……柔和な方なので、優しい役がハマるのかなー。と感じました。
本当に今の時代に大事な事が詰まった舞台で、楽しかったです!